謎のマリトッツォブームは終わったみたいですが、当時は、もっと日本人ウケしそうなスイーツは他にもあるのになぁ、と思っていたものでした。
その1つが、ナポリの伝統菓子スフォリアテッラ(sfogliatella) です。
外側は層状でパリッと焼きあがっています。中にはリコッタチーズ。
食感にこだわる日本人は、まずパイ生地のパリッにやられると思います。私も完全にそうでした。
そして、甘さ控えめを好む日本人に、低カロリーであっさりしたリコッタチーズもウケると思います。
とはいえ、かなりの砂糖が加えられており、結局甘いクリームになってしまってはいます。。
2種類のスフォリアテッラ
スフォリアテッラはナポリのお菓子ですが、他の町でもナポリ人が経営するバールなどで時々見かけます。
あるとき、ボローニャのバールで発見したので「このスフォリアテッラ下さい」と注文。
すると店員さんに、
「Riccia? O frolla?」(リッチャのほう?それともフロッラのほう?)
と聞かれました。
何のことか分からなかったので「これです」と指でさしました。
「あ、リッチャのほうね」と言われました。
バールの陳列棚には、この↑2つの焼き菓子が隣り合わせで置いてありました。
左は私が知っているスフォリアテッラですが、右の菓子もスフォリアテッラであるような店員さんの言い方。
後で調べてみると、
写真左 スフォリアテッラ・リッチャ
(Sfogliatella riccia)
写真右 スフォリアテッラ・フロッラ
(Sfogliatella frolla)
と、スフォリアテッラは2種類あることがわかりました。
リッチョ(riccio)= くりくりした髪
イタリア人は天然パーマの人が結構いて、日本人の髪質ではパーマをしないと絶対にならないような、くりくりしたカーリーヘアが生まれつきのものだったりします。
このくりくりした巻き毛を表す形容詞が、
riccio
スフォリアテッラの外生地がなめらかではなく層状で縮れているような感じがあるから
sfogliatella riccia
と呼ばれているのだと思います。
もう1つのほうのスフォリアテッラは、
sfogliatella frolla
こちらのスフォリアテッラは、中身はやはりリコッタチーズですが、外側は見た目の通りシンプルで柔らかい生地。
焼き菓子を作るときのオーソドックスな生地、つまり小麦粉・卵・塩・砂糖だけで作ったビスケットのような生地のことを、おそらく pasta frolla と言います ← 知らなかった言葉でいま調べました。
frolla はそこからとっているのだと思います。
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