アパート探しを始めて1か月半近く。
何だか状況がますます厳しくなっているような気がします。
あいかわらず暇さえあれば不動産サイトをチェック(少なくとも1時間に1回)し、新しい物件広告が上がったらすぐ問い合わせ。
電話すると「仕事は、正社員職ですか」と聞かれることが増えました。
これが意味するのは、民間企業または公務員として組織に勤務しており安定した収入があるか、そして数年で契約が切れてしまう契約社員ではなく正社員であるか、ということです。
No、個人事業主です、と答えると難色を示され、
「家主は、正社員職の入居者を探しているので難しいかも。あとで折り返し連絡します」
イタリア人はこういう時にはっきり「NO」と言わず含みを持たせた言い方をする傾向があるので、こういう場合は実質的には「NO」です。折り返しの連絡などはきません。
知り合いのツテ
3回目の内見で「落選」してから、不動産会社を通しての正攻法ではなかなか難しいかもしれないと思うようなりました。
イタリアでは、ときには理不尽なほどのパワーを発揮する「知り合いのツテ」をもっと頼っていこうと、方針修正。
「困ったときだけ連絡よこすなよ」って思われそうで嫌だな、と気がすすまないながらも、薄めの知り合いにまでメッセージを送りました。
すると結構みんな暖かいメッセージを返してくれ、自分も逆の立場になったら見習わないとな、と自省しました。
不動産会社で働く知り合いを紹介
とは言え、そんなにタイミング良く「ちょうど今、アパートを貸そうと考えている知り合いがいるよ」といったような話はありません。
何人かの知り合いからは、不動産会社で働いている友人がいるから連絡してみて、と言われたりしました。
しかし、このツテではまだ弱いのは否めません。
いくら知り合いの紹介でも、会ったこともない自分に良い物件を優先的に紹介してくれるとは考えにくいです。
そして、最終的に入居者を決めるのは家主。
なので、アパートの家主をチョクで紹介してもらえれば、それが最も強力です
家主とは
私がいま住んでいるアパート、そしてその前も、同じ建物内に大家さんが住んでいたのですが、このケースは珍しいのかもしれません。
今回のアパート探しの中で、「大家さんもこの建物内に住んでいるのですか」と聞くと、そうでない場合が100%、中には「家主は他の町に暮らしている」ということも。
自分の経験からこちらでの大家さんのイメージは、(中規模な)建物ごと所有していて自分もそこに住み、空いている部屋を賃貸に出す、というものだったのですが、そうではない方が多いのかもしれません。
入居者に求めること
大家さんが同じ建物内に住むことになる入居者を選ぶとしたら「人となり」みたいなことも考慮するでしょう。何しろ同じ屋根の下に暮らすことになるわけで。
が、別の場所に住んでいるのあれば、たとえば騒音を出すような入居者でも大家さんには直接的な害はありません。
そうなると、属性と肩書きをより重視するような気がします。
出身地、年齢、勤務先、正社員か否か。
ある生徒のお母さんが
最近、私が日本語を教えている生徒の1人とこの話になりました。
彼女のお母さんが空きアパートを貸すことになり(私が探しているボローニャではない)、入居者を選んだというのです。
どんな人を選んだのか聞くと、
「MaxMara勤務の30代女性」。
あぁこういうことか、と思いました。
有名企業の正社員、駆け出しの20代ではなくキャリアも積んだ30代女性。
安定感、信頼感抜群です。
完全な貸し手市場で入居者を選べる状況の現在、このように分かりやすく信頼性が高い属性を持つ入居者を選ぶのは当然なことかもしれません。
そりゃそうだな、と合点がいきました。
アパート探し記【12】
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