イタリア・アパート探し記【8】〜内見②〜

今回、内見した物件は、

⚫︎ ボローニャ大学近く
⚫︎ 窓から斜塔が見える
⚫︎ 30m2と狭め
⚫︎ ガスがなくオール電化

すんなり内見が決まる

この物件を扱っているのは個人の宅建士のようでした。

あるいは、何人かの仲間と業務を行っているかもしれませんが、実店舗がある不動産屋ではありません。

電話をして内見できるか聞くと、スケジュール表を確認している様子で「明日の午後は?」。

ちょっと都合が悪かったので「今日の午後とかは‥?」と聞いてみると、18時なら大丈夫と言われすんなり決まりました。

(のちに、内見のアポとり電話で「調整して折り返します」と言われるものの、結局電話はなかったりと内見すらできないことが続発し、すんなり決まるのは珍しいと知る)

後でわかったのですが、この宅建士自身がこのアパートに住んでおり、だからこそ時間を融通できたようです。

前回は、内見のアポをとる電話でいきなり職業まで聞かれましたが、今回は何も聞かれませんでした。

世界一古い大学の学生街

ボローニャ大学については、イタリアに来る前は、歴史を感じさせるアカデミックで格調高い学生街を想像していました。

しかし、実際のボローニャ大学付近は、あちこちに落書きがあって小汚く、学生向け飲食店が良い感じの庶民的な雰囲気を醸すのではなく、夜は騒がしくて翌朝はゴミが散らかっていそうなだけの飲み屋街みたいなエリア。

このアパートはそんな学生街のど真ん中に位置します。

内見の時間になる前に、周りを歩いてみましたがやっぱり好きになれません。

オール電化

このアパートの物件広告には珍しい記載がありました。

⚫︎ 共益費 220ユーロ(光熱費含む)

どういうことか内見してみて分かりました。

全部で10室ぐらい入っているこの建物全体がオール電化で、ガスはなし。

それによって効率よく管理できるため(?)、光熱費を固定しているということなのかもしれません。

冬と夏に光熱費を気にすることなくエアコンを使えるのはいいですが、毎月の家賃にプラス220ユーロとなると予算の上限ぎりぎり。

意外と狭く感じる30m2

予算の上限ぎりぎりであるからには、自分が求めるすべての条件を満たしていてほしい。

今回のアパート探しでは、当初、部屋の広さについては優先度を低くしていました。東京の住宅事情を鑑みれば部屋の狭さなど大したことはないと思っていたからです。

この物件は、ワンルームで30平米。

ベッドも置いてあったため「狭いな」と感じました。コロナ以降、家にいる時間が増えたので、この空間に長くいるのはきついな、と。

ここを見てからは、やっぱり40平米は欲しいと感じるようになりました。

窓は大きく開放感はあり、そこからボローニャの斜塔が見えるというのは魅力ではあるのですが。。

「1日で決めてください」はおかしい

内見してみて「ここはないかな」となったのですが、自身もこのアパート内に住んでいるこの宅建士に手続きの流れを一応聞いておこうと思いました。

「考える時間はやっぱり少ないんですよね? 2、3日ぐらいですか?」

前回の内見では「明日の夜までに決めてください」と言われたのでまずこの質問。

すると、
⚫︎そういった期日制限みたいなものは設けていない
⚫︎我々はまず希望する人に部屋を見せる
⚫︎もし気に入って決断ができてから連絡してもらえればいい
⚫︎そのとき他の入居希望者と手続きが進んでしまっているかもしれないがそこはご了承願いたい

私が、前回の内見では1日で決断しなければならなかったという話をすると「そういうやり方は公正 giusto ではない」。

不動産屋への報酬

信頼できそうな人なので、自分が得た知識を確かめるためにほかの質問もしてみました。

契約成立時の不動産屋への仲介手数料。

それまで数社から、

家賃1年分の10% + 消費税(22%)

と、聞いていました。

この宅建士の方も「そのとおり」と言われ、ただし「家賃1年分」の「家賃」の部分は共益費を除いたものだから注意するようにと言われました。法律でそう決まっている、と。

たくさん内見していくしかない

前回内見時の不動産屋は、電話対応、内見アポの段取り、案内してくれた人の対応、動画の部屋案内まである自社サイト、などからして「ちゃんとした」不動産屋ではあるのでしょう。

重要な契約の段取りなどについても信頼感があります。

ただ、「ちゃんとした」不動産屋が必ずしも借り手にいい事ばかりとは言えないかもしれません。

完全な貸し手市場であることを追い風に、強気な営業をしているようにも見えます。内見してから1日で決めてください、というのはその表れでは。

もちろん違法でも詐欺でもありませんが、他に比べると家賃も若干高く設定しているような気が。

こんな風に考えるようになったのは、今回、個人の宅建士の話を聞いたからです。

やっぱり可能な限りたくさん内見をして、その中で、自分が頭の中で設定していた希望条件を実物の物件を見ることで擦り合わせていくみたいなことが必要だと思いました。

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