Netflixイタリアアニメ「Strappare lungo i bordi」のスラング満載ローマ方言

日本語レッスン中に、2022年に話題になったモノや作品をテーマに会話をしました。

マリオさん(20代)は「今年の作品ではないけれど‥」と言ってイタリアの漫画家・ゼロカルカーレの作品を紹介してくれました。

2021年にNetflixでアニメ化されたそうで、作品名を聞くと、

“Strappare lungo i bordi”

一回で聞き取れず「え?」と聞き返してしまいました。

日本語レッスンなので、このタイトルがどういう意味か日本語で説明させてみたのですが、上級レベルのマリオさんでも説明には手こずりました。

「点線に沿って切り抜く」

このイタリアアニメのタイトル、

Strappare lungo i bordi

意味は、

点線に沿って切り抜く

つまりこのイメージ↓↓

マリオさんの日本語は上級レベルですが、「切り抜く」とか「点線」といった語彙がなかったため、このイメージを説明するのにかなり手こずりました。

逆に、私も、このタイトルをイタリア語で聞いたとき、このイメージに思い当たりませんでした。

一つ一つの単語は知っているのに、まとまって慣用句や決まり文句になると理解できない、といういつものパターン。

strappare → 引き剥がす、紙などを破る
lungo〜 → 〜に沿って
bordo → 縁(ふち)

直訳すれば「縁(ふち)に沿って引きはがす」。

確かに点線は「縁(ふち)」と見立てることもできるし、それに沿って「引き剥がす」→ 切り抜くと解釈できるといえばできますが。。

英語訳を見ると、

Tear Along the Dotted Line

ちゃんと 点線=dotted line と特定していて、このほうがわかりやすい。

ごりごりのローマ方言

舞台はローマで、スラングもかなり入ったローマ方言で会話が進んでいきます。

日本語字幕がなかったら半分も理解できません。。

本当にNetflixさまさま。日本ではほとんど知名度がないイタリアアニメというジャンルでも、オリジナル作品にはちゃんと多言語対応。

エピソード2まで見ただけですが、作者・ゼロカルカーレ自身の学生時代などのエピソードを語るコミックエッセイのようです。

遺跡にあふれ華やかなローマ中心部とは違い、殺風景で見栄えのしないローマ郊外の場面が多いです。

「ローマ市民」といってもわれわれ観光客が知っているローマ中心部の住民なんかは本当に数%のはずで、大部分の人がこういうローマで日常生活を送っているんだよなぁと、作品の本筋とは関係ありませんが、印象に残りました。

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