英語や中国語など学習者が多いことばは、ネット情報は豊富だし、教材も充実しており、ちょっとした言い回しや慣用句などもすぐに調べることができます。
イタリア語で困るのは、ベーシックな単語の組み合わせによる言い回しです。
ベーシックな単語で意味は分かっており、文字通りの意味で翻訳しようとするのですが、前後の文脈と意味が繋がりません。
例えば、
● restare
● passo
どちらも基本単語で、それぞれ「とどまる、残る」、「歩み、一歩、ステップ」の意味。
「ナポリの物語」(エレナ フェッランテ) を読んでいて、この2つの単語を使った文章にぶつかりました。
… solo per restare al passo con quella bambina
L’amica geniale, capitolo 8, Elene Ferrante
調べた結果、この部分の意味は、あの女の子について行くため。
restare(とどまる) と passo(歩み) を組み合わせて「ついて行く」という意味になるのは、自分には文脈からも類推できませんでした。
googleの予測変換を使う
文字通り、とどまる(restare)、歩み(passo)の意味で翻訳しようとしても繋がらないので、慣用表現だろうと辞書を引きます。
小学館の日伊辞書アプリですが、「restare al passo」で調べても載っていません。
なので次はgoogleで検索すると、予測変換でこのように↓↓
「restare al passo」の後ろに「con i tempi」をくっつけてよく使われていることが分かります。
さらに調べていくと、
restare al passo con i tempi
=時代についていく
という意味でした。時代に取り残されないように時代の流れについていく、といった内容の記事で使われており判明。
で、冒頭の話に戻るのですが、こういった何気ない慣用句などは英語や中国語だったらすぐに調べられると思うのですが、学習者が少ないイタリア語だと一手間かかってしまいます。
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