【bollino nero】バカンス出発ピークは今週末

イタリア人みんなが1か月に及ぶような長い夏休みを取っているわけではなく、会社員の場合はだいたい2週間。

8月15日が宗教関係の祝日で、この日を挟んだ2週間が最もオーソドックスな夏休み期間となります。

2022年の場合、

8月8日(月)〜21日(月)がその2週間に当たります。

なので、きのう5日(金)が仕事最終日、今日明日の週末が日本の帰省ラッシュのような「バカンス出発ラッシュ」となります。

渋滞ピークの記事

今朝、イタリアの通信社ANSAでニュースをチェックしていると、

写真からして交通渋滞のニュースとわかりますが、見出しの中に知らない単語が1つ、知らない表現が1つ含まれていました。

l’esodo:多くの人が出ていくこと、(宗教的、政治的理由での)移住、脱出

この単語、知りませんでした。

旧約聖書の「出エジプト記」にも関係しているみたいです。

ですので、上記記事の見出し1行目、

Scatto l’esodo estivo

は「夏の大移動はじまる」というような意味になるかと思います。

基本単語+基本単語 → 慣用表現

そして見出しの2行目の最後の2つの単語、

bollino nero

まず、bollino というと私はすぐに「シール」が思い浮かびます。

シール全般のことではなく「10枚集めたらお皿をもれなくプレゼント」といった山崎パン祭り的なシールが、 bollino。

(イタリアでも同じようなことをやっています)

ですので、bollino neroは、黒いシールという意味になってしまうのですが、バカンス先へ向かう交通渋滞の話と全く関係ありません。

そうすると慣用表現の可能性があるので、日伊辞書を引いてみたのですが見つかりません。

オンラインの伊-伊辞書 treccani で調べてみて分かりました。

bollino nero:非常に深刻な交通渋滞のこと

日本で夏休みや年末に「帰省ラッシュ」という言葉がよく使われますが、同じように「bollino nero」は夏バカンスが始まるときに、交通渋滞のピークといった意味でニュース見出しでよく使われているようです。

基本的な単語なのにそれが組み合わさると慣用句となり違う意味になる。。

こういうのが一番困ってしまうケースです。

英語や中国語など学習者が多い言語では、辞書も何種類も出ていて内容も充実していますが、イタリア語の場合、日伊辞書は実質的に1冊。

そして長い間改訂されていないので、例文などもちょっと古い表現が多いらしく(何人かのイタリア人にそう言われた)、掲載されている慣用表現も少ないです。

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