イタリアのインフルエンサーと言えば、Chiara Ferragni です。イタリアの芸能事情に疎く、youtuberもほとんど知らない私でもこの人は知っています。
ミラノ・ボッコーニ大学在学中に始めたファッションブログで一躍有名になり、今や世界でも有数のファッション系インフルエンサー。
今日、ニュース通信社ANSAのサイトを見ていると、こんな見出しが。
politica 政策
contro 〜に反対する
aborto 中絶
つまり、中絶を認めないという政策。
キアラは、その反中絶には反対という立場。
インフルエンサーが社会的問題に自分の意見を表明する。ここまではよくある話です。
このニュースの元になった、8月24日の彼女のインスタグラムのストーリー。
上部には「このようなことが起きないように我々が行動を起こすときだ」。
「このようなこと」の説明が下部に。
“FDI(Fratelli d’italia、政党名)は、彼らが治めるマルケ州で実質的に中絶を不可能にした。右派が選挙で勝てば、これがイタリア全土に及ぶ危険性がある”
2022年9月総選挙で優位が予想される極右政党 FDI
1か月後に行われる総選挙で、極右政党「FDI(Fratelli d’italia、イタリアの同胞)」の優位が予想されています。
同党は、世論調査で支持率22~23%と1位を獲得。よって党首の Giorgia Meloni は次期首相の有力候補。
インフルエンサー Chiara Ferragni は、インスタグラムの中で「右派が選挙で勝てば、これ(中絶を認めない政策)がイタリア全土に及ぶ危険性がある」と言いました。
つまり、明確に「FDI」への反対を表明しているわけです。
インフルエンサーが、選挙前に特定の政党へ反対を表明するということが、サッカーを論じるぐらい政治を論じるのが好きなイタリア特有の現象とまで言えるかどうかはよく分かりません。
たぶん、アメリカとかでもハリウッドスターが同じようなことをしているっぽいです。
ただ、日本ではなかなか考えられないことなので、ちょっとびっくりしました。
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